
監修者
木村太一 / 留学FACTORY代表
フィリピンの語学学校へ現地就職。その後、旅系YouTuberとして毎年10カ国を回る。現在は旅系YouTuberの活動と並行して、手数料ゼロの留学エージェント「留学FACTORY」を運営。フィリピン・セブ島を中心に留学をサポート。
留学を考えている社会人
『フィリピン留学は1日8コマとか普通にあるらしいけど、それって体力的にきついのかな。せっかく行くなら多いほうがいい気もするし…』
こういった疑問に答えます。
本記事では、フィリピン留学の申し込みでコマ数を選ぶ段階まで来ていて、6コマにするか8コマにするかで止まっている方に向けて書いています。
先に結論から。
きついかどうかを決めているのはコマ数ではありません。決めているのは、そのうちマンツーマンが何コマかと、授業の外に何時間残っているかの2つです。
もう1つ前提を。フィリピンの授業は、講師と生徒が1対1で向き合うマンツーマンを軸に、グループ授業を組み合わせるのが標準形です。
今日の学びを先に置いておきます。
コマ数は「買える量」であって「身につく量」ではありません。申し込むときに決めるべきなのは1日何コマかではなく、復習に何時間残すか。その残り時間から逆算してコマ数を決めるのが正しい順番です。
では見ていきます。
結論: 8コマのきつさは、自分が話し続ける時間の量で決まります
結論、効いてくるのは1日に自分が話し続ける時間の量です。同じ「8コマ」でも、マンツーマンだけの8コマなのか、グループが混ざった8コマなのかで、話す量はまるで違います。
『いやいや、8コマは8コマでしょ』と思いますよね。ここが分かれ目です。
マンツーマンとグループでは、同じ1コマでも消耗の種類がまるで違います(詳しくは後述します)。
前提の数字も置いておきます。フィリピンの語学学校は1コマが45分または50分です。1日のコマ数は学校やコースによって異なりますが、おおむね4〜10コマの幅があり、標準は6〜8コマですね。
なので申し込み前に確認すべきなのは「何コマか」ではなく「そのうちマンツーマンが何コマか」です。マンツーマンで自分が話す時間がどう積み上がるのかは、当ブログの英語が全く話せない人こそフィリピン留学・マンツーマン授業の記事に分解してあります。
契約校3校のコマ内訳|同じ10コマでも中身は違います
結論、額面のコマ数と、自分が話すコマ数は別物です。セブ島にある契約校3校の内訳を並べます。
①3D ACADEMY: 標準的なコースはマンツーマン4時間とグループ3時間の計7時間。1日に受けるコマ数はコースによって4〜9コマの幅がある
②CIA: 1日10コマ構成で、内訳はマンツーマン4・小グループ1・中グループ1・大グループ1・オプションクラス1・義務自習2。平日は8:00〜19:00で、9限目と10限目が義務自習
③EV ACADEMY: SP1(スパルタ)は義務自習20:00〜22:00を含めて、机に向かう時間が1日およそ10時間。SP2に義務自習はない
「10コマ」と聞くと多く見えますが、CIAの10コマのうち2コマは義務自習で、マンツーマンは4コマです。つまり額面のコマ数と、自分が話すコマ数は別物。パンフレットの「1日10コマ」を他校の「1日7コマ」と並べても、そのままでは比較になりません。
なお、ここで挙げた内訳は2026年8月時点のものです。コースや規則は変わることがあるので、申し込む前に最新の内容を確認してください。門限と義務自習まで含めた放課後の全体像は、当ブログのセブ島留学の1日のスケジュールという記事に3校ぶん並べてあります。
コマ数を時間換算すると|6コマ100時間、8コマ約133時間
結論、1コマ50分・平日20日で換算すると、1日6コマで約100時間、1日8コマで約133時間です。コマ数は「1か月の授業時間」に直すと比べやすくなりますね。
こうなります。
①1日6コマ = 1コマ50分・平日20日換算で約100時間
②1日8コマ = 1コマ50分・平日20日換算で約133時間
③1コマ45分の学校なら、1日8コマ・平日20日換算で約120時間
いずれも平日20日で計算した目安で、フィリピンは祝日が入るため実際の授業日数はここから目減りします。
差は約33時間。1日2コマ増やすと、1か月で30時間以上の差がつく計算ですね。
では、この100時間や133時間はどれくらいの量なのか。英語力の段階を表す国際的な物差しにCEFRと呼ばれるものがあり、A1からC2までの6段階で表します。CEFRはレベルの物差しで、必要な学習時間を定めたものではありません。
時間の目安はこれとは別に示されているもので、中級の入口とされるB1まで、学習ゼロからの通算で約350〜400時間というレンジです。通算なので1段階ぶんの時間ではなく、個人差も大きい数字ですね。1か月ぶんの100〜133時間は、それ単体で段階を飛び越える量ではありません。1か月でどこまで伸びるかは、当ブログのセブ島留学1ヶ月のリアルという記事で時間の計算まで踏み込んで書いています。
効くのはコマ数より、復習をいつ入れるかです
結論、コマ数そのものより、習ったことをいつ復習するかのほうが効きます。
同じ内容を覚え直すなら、一度に詰め込むより間隔をあけたほうが定着しやすいとされています。教室での学習に限って見た場合でも同じ傾向とされていて、しかも思い出すまでの間隔が長いほど差は大きくなるとされていますね。
つまり考えるべきは授業を何コマ受けるかより、習ったことをいつ復習するかの設計のほうです。新しいことばかりを続けて詰めると入りにくくなりがちなので、繰り返す時間をどこに置くかで残り方が変わります。
マンツーマンの疲れ方は、グループとは種類が違います
結論、マンツーマンの疲労は「頭が疲れる」ではなく「出力し続けて枯れる」に近いです。
グループ授業なら、分からない場面で一度黙ってやり過ごせます。マンツーマンだと、講師の説明を聞く時間はあるものの、黙ってやり過ごせる時間はほとんどありません。1コマまるごと自分の練習時間になるので、学習の機会としては良いことですね。
とはいえ、話し続ける時間はコマ数のぶんだけ積み上がります。8コマ目の自分は、1コマ目の自分と同じ状態ではありません。ここが「8コマがきつい」の正体で、体力の強さというより出力量の問題ですね。
コマを増やして失速する典型3パターン
結論、コマ数を増やしすぎた人が崩れるルートは、だいたい次の3つに収まります。
①復習が消える
いちばん多いパターンです。授業で出た表現を復習しないまま次の授業に入るので、教わった量は増えるのに使える表現が増えない。コマ数を増やしたのに身につく量は減る、という逆転が起こることがあります。
②睡眠が削れる
宿題を終わらせるために就寝が遅くなり、翌日の授業で頭が動かない。そのぶん吸収が落ちるので、また宿題に時間がかかります。削った分は、翌日の授業中に集中が切れやすくなる形で返ってきがちです。新しく覚えた語彙が長期記憶に組み込まれる過程には睡眠が関わるとされていて、効いてくるのは前日の1晩より数週間のパターンのほうだとされています。
③週末が回復に消える
平日で使い切ってしまい、土日が寝るだけの日になる。セブ島留学の良さである「英語を使って外に出る時間」が削られるので、教室の外で使う練習の機会は大きく減りがちです。
3つに共通しているのは、削られているのが授業ではなく授業の外だという点ですね。だから「きついかどうか」は、コマ数ではなく授業の外に残る時間で決まります。
では何コマにするか|3つの判断軸
結論、次の3つを上から順に当てはめていくと絞り込めます。
①滞在期間
期間が短いほどコマ数を増やす意味は出ます。ただし期間ごとの組み方には差があるので、具体的には後半の期間別でまとめて見ていきます。
②今のレベル
ほぼゼロから始める人ほど、1コマあたりの消耗は大きくなりがちです。知っている表現が少ないぶん、1文を組み立てるだけで頭を使うからです。初心者こそコマ数は控えめに始めて、慣れてから追加するほうが噛み合いやすいです(学校によっては途中でコマ数を変更できるので、申し込み前に可否を確認してみてください)。
なお1〜2週間の短期なら、途中で追加する時間そのものが取りにくいので、期間のほうを優先して考えてください。
③1日の可処分時間
これが本命です。起床から就寝までのうち、授業・食事・移動・シャワーを引いて、自分が自由に使える時間が何時間残るか。その残り時間の使い道を先に決めて、そこから逆算してコマ数を決めます。
具体的に見てみます。1コマ50分の8コマなら、授業そのものは6時間40分。朝8時ごろに始まって夕方17〜18時ごろに終わる学校が多いので、夕食を挟んで夜に数時間は残るのが普通です。つまり8コマでも、復習の時間が物理的に消えるわけではありません。消えるのは、その数時間を何に使うかを決めていない場合ですね。
なので8コマで申し込むなら、夜の数時間のうちどこを復習に充てるかを先に決めておく。そこを決めないまま8コマを入れるより、6コマにして復習の枠をはっきり確保するほうが噛み合う人もいます。
セブ島留学は放課後に海やモールへ出られる環境なので、その時間をどこに置くかでも残り時間は変わります。
なお、コマ数はコースの料金と連動していることが多いので、6コマと8コマで金額がどう変わるかもあわせて確認してみてください。
スパルタ校とセミスパルタ校で授業量は変わりません|違うのは義務自習
結論、スパルタ校とセミスパルタ校の違いは、コマ数ではなく授業の外の拘束にあります。
一般にスパルタ校と呼ばれる学校では、夕食後に義務自習の時間が設けられていて、平日の外出が制限されることが多いです。
セミスパルタ校はその中間で、義務自習の日を絞ったり門限だけを設けたりと、拘束をゆるめた運営をしている学校を指します。
つまりスパルタ校は「授業が多い学校」ではなく、授業の外の時間の使い方まで学校が決めてくれる学校です。さきほどの3つの失速パターンのうち、①復習が消える は、仕組みのぶんだけ防ぎやすくなります。ただし裏返しもあります。平日の外出が制限されるぶん、③の「教室の外で英語を使う時間」は取りにくくなります。①に効いて③に不利、という交換ですね。
自分で机に向かえる人には窮屈ですし、放っておくと勉強しない自覚がある人には合います。優劣の話ではありませんね。型の違いと立地の考え方は、当ブログのセブ島留学の学校の選び方という記事に整理してあります。
義務自習の長さは学校によって本当に違います。さきほどのCIAは平日の9限目と10限目がまるごと義務自習で、EV ACADEMYのSP1は20:00から22:00。一方SP2のように義務自習が無いプランもあります。自分が受ける学校とコースで確認するのが確実ですね。
期間別|1〜2週間・1か月・3か月以上で何コマにするか
結論、1〜2週間は多め、1か月は測ってから追加、3か月以上はコマ数より継続。期間によって優先するものが変わります。
1〜2週間
短期は最初の数日が環境に慣れることに時間が取られやすいので、コマ数を絞っても得るものが大きく増えるとは限りません。多めに入れて、話す回数を稼ぐ方向で組んでOKです。復習は帰国後に持ち帰る前提で構いません。
短期を例外にできるのは、1〜2週間なら帰国後に見返せる量に収まるからです。1か月を超えると量が増えて持ち帰りきれなくなるので、現地で回す前提に切り替えます。
1〜2週間で何ができて費用がどれくらいかは、当ブログのセブ島留学1週間・2週間の費用という記事にまとめてあります。
1か月
いちばん判断が要る期間です。標準の6〜8コマから選ぶことになりますが、4週間を走り切る配分が要ります。最初の1週間で自分の消耗具合を測って、余裕があれば追加する。この順番がおすすめですね。
3か月以上
長期で効いてくるのは、走り切れるかどうかです。同じ3か月でも、途中で息切れして減らすことになるより、最初から続けられる配分で入ったほうが結果的に積み上がります。コマ数そのものは多いほうが授業時間は増えるので、減らす方向に倒すのではなく、続けられる上限を選ぶのが考え方ですね。
まとめ: 今日やる1つ
今日1つだけ持ち帰るなら、これです。
コマ数は「買える量」であって「身につく量」ではありません。申し込むときに決めるべきなのは1日何コマかではなく、復習に何時間残すか。その残り時間から逆算してコマ数を決めるべし。
8コマがきついかどうかは、体力の強さより配分の問題として考えたほうが判断しやすいです。マンツーマンが何コマ入っているか、そして授業の外に何時間残っているか。この2つで決まります。
そして今日やることは1つ。
留学中の1日を、時間の帯として紙に書き出してみてください。起床、食事、授業、シャワー、就寝。そのうえで、復習に使う時間を先に確保する。
残った枠から考えたコマ数が、いまの自分に合う目安になります。
念のため補足すると、これは標準の6〜8コマの中でどちらに寄せるかという話であって、コマ数を4コマ以下まで削る話ではありません。話す量そのものを買いに行くのが留学なので、そこは削らないでください。
留学FACTORYについて
僕たちが運営する留学FACTORYは、エージェント手数料ゼロで留学をサポートしています。
対応しているのはフィリピンを含む12ヶ国。フィリピン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マルタ、イギリス、ニュージーランド、アイルランド、フィジー、インドネシア、南アフリカ、カンボジアです。サポート範囲はカウンセリングから留学中、帰国後まで。海外・留学経験が豊富なカウンセラーが対応します。
コマ数の内訳は学校ごとに組み方が違うので、パンフレットの数字だけでは比べにくい部分です。「この学校の8コマはマンツーマンが何コマなのか」「自分の期間なら何コマが妥当か」といった段階のご相談も歓迎です。
まずは気軽に、記事下のLINE無料相談からどうぞ。
よくある質問
フィリピン留学の1日8コマはきついですか?
きついかどうかはコマ数では決まりません。決めているのは、そのうちマンツーマンが何コマかと、授業の外に何時間残っているかの2つです。同じ8コマでも、マンツーマンだけの8コマなのか、グループが混ざった8コマなのかで負荷はまったく違います。
マンツーマンは1対1という形式上、講師の説明を聞く時間はあるものの、黙ってやり過ごせる時間はほとんどありません。グループは他の生徒が答えている時間があるぶん、消耗の種類が違いますね。話し続ける時間はコマ数のぶんだけ積み上がるので、8コマ目の自分は1コマ目の自分と同じ状態ではないという前提で組むのが安全です。
なので申し込み前に見るべきは「何コマか」ではなく「そのうちマンツーマンが何コマか」かなと思います。
フィリピン留学の1日のコマ数は何コマが標準ですか?
1コマは45分または50分で、1日のコマ数はおおむね4〜10コマの幅があり、標準は6〜8コマです。学校やコースによって異なるので、資料で確認してください。
時間に直すと判断しやすくなります。1コマ50分・平日20日換算で、1日6コマなら約100時間、1日8コマなら約133時間。1コマ45分の学校なら1日8コマ・平日20日換算で約120時間です。ただしこれは平日20日で計算した目安で、フィリピンは祝日が入るぶん実際の授業日数は目減りします。
スパルタ校とセミスパルタ校、きついのはどちらですか?
どちらもコマ数の標準は変わりません。違うのは授業の外の拘束の強さです。一般にスパルタ校と呼ばれる学校では、夕食後に義務自習の時間が設けられていて、平日の外出が制限されることが多いです。セミスパルタ校はその中間で、拘束をゆるめた運営をしている学校を指しますね。
つまりスパルタ校は「授業が多い学校」ではなく、授業の外の時間の使い方まで学校が決めてくれる学校です。自分で机に向かえる人には窮屈ですが、放っておくと勉強しない自覚がある人には合います。
なお義務自習の長さは学校によって違います。CIAは平日の9限目と10限目がまるごと義務自習で、EV ACADEMYのSP1は20:00から22:00。一方SP2のように義務自習が無いプランもあります(2026年8月時点)。自分が受ける学校とコースで確認してください。
コマ数は多いほうが得ですか?
一概に得とは言えません。コマ数は「買える量」であって「身につく量」ではないからです。授業で出た表現を復習しないまま次の授業に入ると、教わった量は増えるのに使える表現は増えないので、コマ数を増やした結果として身につく量が減る逆転が起こることもあります。
背景として、同じ内容を覚え直すなら、一度に詰め込むより間隔をあけたほうが定着しやすいとされています。つまり考えるべきは、授業を何コマ受けるかより、習ったことをいつ復習するかの設計のほうですね。
失速する典型は3つあります。①復習が消える ②睡眠が削れる ③週末が回復に消える。3つとも、削られているのは授業ではなく授業の外なんですね。
決めるべきは1日何コマかではなく、復習に何時間残すか。その残り時間から逆算してコマ数を決めるのが順番かなと思います。
初心者は何コマで申し込めばいいですか?
ほぼゼロから始める人ほど1コマあたりの消耗が大きいので、控えめに始めて慣れてから追加するほうが噛み合いやすいです。知っている表現が少ないぶん、1文を組み立てるだけで頭を使うからですね。
判断の軸は3つです。①滞在期間 ②今のレベル ③1日の可処分時間。本命は③で、起床から就寝までのうち授業・食事・移動・シャワーを引いて、自分が自由に使える時間が何時間残るかを先に出します。
学校によっては途中でコマ数を変更できるので、申し込み前に可否を確認しておくと、後から調整が効きます。
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