ホーム » 留学の窓口 » イロイロ留学とは|乗り継ぎ必須でも日本人が少ない学生の街

イロイロ留学とは|乗り継ぎ必須でも日本人が少ない学生の街

監修者 木村太一(留学FACTORY代表)

監修者

木村太一 / 留学FACTORY代表

フィリピンの語学学校へ現地就職。その後、旅系YouTuberとして毎年10カ国を回る。現在は旅系YouTuberの活動と並行して、手数料ゼロの留学エージェント「留学FACTORY」を運営。フィリピン・セブ島を中心に留学をサポート。

悩む留学を考えている社会人のイラスト留学を考えている社会人

『イロイロ留学って日本人が少ないらしいけど、地方すぎて不便じゃないのかな…』

こういった疑問に答えます。

最初に書いておきます。僕はこのイロイロに、約2年住んでいました。旅行で数日立ち寄っただけの街ではなく、生活の拠点として2年です。この記事は、その2年間で実際に見たこと、暮らして分かったことをもとに書いています。

本記事は、フィリピン留学の行き先としてイロイロが候補に入っているものの、街のイメージが湧かなくて決めきれない社会人・大学生に向けて書いています。

先に結論から。

イロイロ留学とは、フィリピン中部のパナイ島にある港湾都市、イロイロ市(Iloilo City)で語学留学することです。セブから国内線で1時間ほどの距離にあり、西ビサヤ地方の中心都市であり、イロイロ州の州都でもあります。

そのうえで、いちばん大事な前提を書きます。

イロイロを選ぶかどうかは、街の良し悪しでは決まりません。ある交換に納得できるかどうかで決まります。

なので今日の学びは1つだけ。

イロイロ留学は「英語環境の濃さ」と「移動のひと手間」を交換できるかで決まる。この交換に納得できるなら強い選択肢だし、納得できないなら別の街を選べばいいだけの話です。

払うコストは、次の3つです。

①日本からの直行便が無い。2026年8月時点でマニラかセブでの乗り継ぎが必須
②空港が市街地から離れた郊外にある
③語学学校の選択肢の数が、セブほど多くない

そして受け取るのが、この2つ。

①日本人が少ない環境。フィリピンにおける日本の在外公館はマニラ・セブ・ダバオにあり、イロイロには無い
②複数の総合大学が集まる「学生の街」の空気

もう1つ、先に予断をほどいておきます。

「地方都市だから不便」という思い込みは、イロイロでは半分外れます。モールも三次医療を担う大きな病院も配車アプリもあって、生活の便利さ自体はセブと大きく変わりません。差が出るのは暮らしの快適さではなく、アクセスと学校の選択肢の数のほうです。

では見ていきます。

まず前提: イロイロは砂糖で栄えた港町で、いまは大学が集まる学生の街です

結論、イロイロはパナイ島の南岸にある港湾都市で、街の性格は「港」と「大学」の2つで説明がつきます。

イロイロ市の人口は、2020年時点でおよそ45万7,000人です。フィリピンの中では大都市ではありませんが、地方の中心都市として一定の規模がある街ですね。

まず「港」のほうから。

イロイロはスペイン統治期に発展した港町で、1855年に対外貿易港として開港しました。ここから街の運命が変わります。隣のネグロス島から運ばれてくる砂糖の積出港になり、その富で街が大きくなったからです。一時はビサヤ地方の主要港として、セブと並び立つ存在でした。

1889年に市に昇格しました。スペイン王室からは「最も忠実で高貴な都市」という称号も与えられています。

この時代の名残は、いまも街に残っています。砂糖景気の時代に建てられたスペイン植民地様式の教会や邸宅が、市内に点在しているんですね。

つまりイロイロは、観光地として作られた街でも、経済特区として設計された街でもありません。19世紀の交易で富を蓄えた、歴史のある地方都市です。

そしてもう1つが「大学」です。

イロイロには複数の総合大学が市内に集まっていて、地元では学生の街として知られています。大学が集まっている結果として、街の人口構成に学生が多い。若い層の間で英語が日常的に使われている、と言われるのはこのためですね。

学生が多い街だから必ず英語が通じる、という単純な話ではありません。言えるのはここまでです。大学が集まっている結果として、街を歩く人の年齢層が若く、留学生が浮かない環境ではある。学生の街という表現が指しているのは、そこまでの範囲かなと思います。

『いやいや、街の成り立ちの話は分かったけど、で、行くのは大変じゃないの?』と思いますよね。ここがこの記事の核心なので、次にいきます。

イロイロへの行き方: 2026年8月時点で日本からの直行便はありません

結論、イロイロには日本からの直行便がなく、マニラかセブで必ず乗り継ぐことになります。2026年8月時点の話です。

これがイロイロを選ぶときに払う、いちばん大きなコストです。

マニラ乗り継ぎとセブ乗り継ぎの2ルート

結論、乗り継ぎ地はマニラかセブの2択で、日本からの便がどちらの空港に着くかで選べばOKです。

国内線の所要時間の目安は、2026年8月時点でこんな形です。

・マニラからイロイロまで、国内線で1時間〜1時間半ほど
・セブからイロイロまで、国内線で1時間弱〜1時間ほど

なお、イロイロ国際空港には国際線もあります。2026年8月時点ではシンガポールと香港への便があり、まったくの地方空港というわけではありません。ただし路線は季節や航空会社の方針で増減するので、そこは渡航の時点で確認してください。日本線が無いという一点で、日本人にとっては乗り継ぎが必須になります。

マニラからイロイロには旅客フェリーの航路もあります。ただし丸一日以上かかるので、留学の往路として現実的な選択肢ではありません。海から入る街として面白い経験ではありますが、荷物を抱えた初日にやることではないかなと思います。

空港は郊外にあります。ピックアップの有無は申し込み時に確認を

結論、イロイロ国際空港は市街地から車でおよそ30分の郊外にあります。時間帯によってはもう少しかかります。飛行機を降りてすぐ街、という距離感ではないということですね。

空港からの移動については、多くの学校で空港ピックアップが用意されています。ただし有無や対象になる時間帯は学校やプランで違うので、申し込みのときに必ず確認してください。ピックアップを使わない場合は、連絡手段と配車アプリのために空港でSIMを契約しておくのがおすすめです。

両替については、翌日のオリエンテーションで案内があるのが一般的です。教材購入や現地払いの費用もそこでまとめて扱われるので、到着日にすべてを済ませようと気負わなくて大丈夫かなと思います。

到着日から翌日にかけての流れをもっと具体的に知りたい人は、当ブログのセブ島留学の到着日の記事が近い内容です。都市が違っても、空港から寮までの動き方の考え方はそのまま使えます。

繰り返しですが、乗り継ぎと郊外の空港という移動のひと手間は、往路と復路の2回にしか効いてきません。1ヶ月以上いるなら誤差の範囲ですが、1〜2週間の短期だとこの重みは相対的に大きくなります。期間が短いほど移動のコストが上がるという関係は、当ブログのフィリピン留学の都市の選び方の記事でも触れているので、他の都市と横並びで比べたい人はそちらもどうぞ。

イロイロの生活は不便? 「地方都市だから不便」は半分外れます

結論、イロイロの生活インフラは、セブと大きく変わりません。ここが多くの人の予断が外れるポイントです。

約2年暮らした実感としても、生活で困った記憶はほとんどありません。「地方都市」という言葉から想像する不便さと、実際のイロイロの暮らしはかなり違います。

順に見ていきます。

買い物はモールで完結します

イロイロには大型のショッピングモールが複数あります。SMシティ・イロイロやフェスティブ・ウォークといった施設ですね。

日用品、食料品、飲食、両替。生活に必要なものは、だいたいモールの中で完結します。「地方都市だから店が無い」という心配は要らないかなと思います。

医療は西ビサヤ地方の拠点です

結論、イロイロには三次医療を担う大きな病院が複数あり、西ビサヤ地方の医療の集積地になっています。三次医療とは、専門的で高度な治療を担う段階の医療のことですね。

留学中に体調を崩す可能性はゼロにできないので、ここは地味に効く条件です。地方都市を選ぶときに真っ先に不安になるのが医療ですが、イロイロに関してはむしろ強い部類に入ります。

移動はGrabとジプニーが主役です

結論、留学生の日常の移動は、配車アプリのGrabとジプニーの2つでほぼ回ります。

①配車アプリのGrab
配車アプリのGrabが使えます。行き先を入力して呼ぶだけで済むので、言葉に自信がなくても使えるのが利点です。セブと同じ感覚で使える点は、実用度が高いですね。

②ジプニー
市内交通の主役です。ジプニーとは、決まったルートを走る乗り合いの小型バスのことですね。イロイロでは路線網が街を広くカバーしていて、路線の再編と車両の近代化も進んでいます。

③メータータクシー
流しのメータータクシーもあります。ただし時間帯によっては拾いにくいこともあるので、夜はGrabで呼ぶのが確実ですね。

④トライシクル、ペディキャブ
近距離の足です。トライシクルはバイクの横に座席を付けた三輪車、ペディキャブはその自転車版ですね。ただしトライシクルは幹線道路への進入が制限されているので、行ける範囲に制約があります。

生活の便利さという意味では、不便を覚悟して行く街ではありません。

具体的な総額は費用のセクションで扱います。

イロイロの気候: 平地なので涼しくはありません。「台風が来ない街」でもないです

結論、イロイロは海に面した平地の街で、年間を通じて暑いです。山あいの街ではないので、バギオのような涼しさはありません。

イロイロの年間平均気温は27℃前後で、月ごとの寒暖差は小さいです。フィリピンの低地の街としては、標準的な暑さの中に入ります。

季節は、乾季と雨季がはっきり分かれるタイプです。乾季はおおむね11月から4月ごろ。月の境目は年によって前後するので、幅を持って考えておくのがちょうどいいかなと思います。

『フィリピンの地方都市って涼しいんじゃないの?』と思った人は、たぶんバギオと混同しています。山あいの街ではないので、バギオのような涼しさはありません。涼しさが目的なら行き先はバギオのほうなので、当ブログのバギオ留学の記事を読んでから決めてください。

「台風が来ない街」ではありません

結論、イロイロは「台風が来ない街」ではありません。ネット上にはそう紹介する情報もありますが、ここは慎重に書きます。

イロイロが台風の直撃を受ける頻度は、フィリピン東部の地域と比べれば高くないとされます。ただし、頻度が低いことと、来ないことは別の話です。

2008年6月の台風フンシェン(フィリピンでの呼び名はフランク)では、西ビサヤ、なかでもイロイロ市とイロイロ州が大きな被害を受け、市の広範囲が浸水しました。

つまり「台風が来ない街」という言い方は、事実として正しくありません。頻度の傾向と、実際に起きた大きな被害。この両方をセットで知っておくのが正確な理解かなと思います。

留学先を気候の安全性だけで選ぶのはおすすめしません。どの都市を選んでも、雨と風のリスクはゼロにはならない。そういう前提で持ち物と保険を考えておくほうが、現実的です。

イロイロは日本人が少ない街: 利点と注意点の両方があります

結論、イロイロは日本人留学生や在留邦人がセブほど多くない街だと言われます。これはメリットにもデメリットにもなります。

まず、これを裏づける硬い事実を1つ。

フィリピンにおける日本の在外公館は、マニラの大使館、セブの領事事務所、ダバオの総領事館です。イロイロには置かれていません。

在外公館が置かれている都市は、それだけ邦人の往来や在留がある場所ということですね。イロイロにそれが無いという事実だけでも、セブとの規模感の差は伝わるかなと思います。

では、これがどう効いてくるか。

利点は分かりやすいです。日本語に逃げられる場面が減ります。休み時間に日本語で話す相手が少なければ、その時間も英語を使うことになる。英語環境の濃さという意味では、明確なプラスです。

留学がうまくいかなかった話でよく聞くのが、日本人同士で固まって日本語で1ヶ月を終えることです。意志の力でこれを避けるのはけっこう大変なので、環境のほうで潰せるのは大きいですね。

注意点も同じくらいはっきりしています。

日本語の後ろ盾が薄いということです。日本語対応の窓口や、日本人コミュニティの助けを前提にしたい人には、心細く感じる場面が出てきます。トラブルが起きたときに日本語で相談できる相手が近くにいるかどうかは、人によって不安の大きさがまったく違います。

なので、ここは自分がどちらのタイプかで判断してください。

・英語漬けの環境が欲しい人 → 利点
・日本語で相談できる相手が近くにいる安心が欲しい人 → 注意点

どちらが正しいという話ではありません。初めての海外なら後者を重く見てもいいと思いますし、2回目以降で「今度こそ英語漬けにしたい」なら前者を取ればいいだけです。

ただ、実際にあなたに効くのは街の邦人数ではなく、在籍する学校の日本人比率のほうです。ここは校舎単位で変わるので、候補校が絞れた段階で比率を確認してください。

イロイロの語学学校: 選択肢の数はセブほど多くありません

結論、イロイロは学校の選択肢の数という点で、セブに大きく劣ります。

セブには語学学校が集まっていて、学校のタイプも予算帯も設備も、かなり幅広く選べます。イロイロはそこまでの数がありません。

これは何を意味するかというと、条件が細かい人ほど不利になるということです。「1人部屋で、平日も外出できて、この予算で、この設備」と条件を並べていくと、候補が残らない可能性が出てきます。

一方で、傾向として言われているのが日本人比率です。イロイロの学校は日本人比率が低めのところが中心だと言われます。実際の比率は学校ごとに違いますし、時期によっても動きます。

なので実務的には、こういう順番がおすすめです。

①まず学校のタイプ(平日の外出可否と義務自習の有無)の希望を決める
②その希望に合う学校がイロイロにあるかを確認する
③無ければ、街のほうを見直す

学校のタイプの考え方(平日の外出可否と義務自習の有無で何が変わるか)は当ブログのセブ島留学の学校の選び方の記事で整理してあるので、まだ決めていない人はそちらから読むと早いです。

繰り返しですが、都市を先に決めて学校を後から探すと、選択肢の少ない街では詰みます。タイプの希望を先に固めてから街を見る。この順番を守ってください。

イロイロの週末: ギマラス島、ディナギャン祭り、そしてボラカイへ陸路

結論、イロイロの週末は市内で完結するタイプではなく、島の外に出るタイプです。街の中に大型リゾートが並んでいるわけではないので、平日は勉強と休息に寄ります。そのぶん週末の行き先は、対岸のギマラス島と、同じ島の北にあるボラカイという分かりやすい形で用意されている。ここは地方都市というイメージから、いちばん外れる部分かもしれません。

ギマラス島のマンゴー

対岸にギマラス島があり、フェリーで渡れます。イロイロからギマラス島までの所要時間は15分程度と短いので、思い立って行ける距離です。

ギマラスは甘さで知られるマンゴーの産地で、5月ごろには収穫期に合わせた祭りが開かれます。留学中の週末の行き先としては、かなり贅沢な選択肢かなと思います。

ディナギャン祭り

市内最大の祭りが、ディナギャン祭りです。毎年1月の第4日曜を中心に開催されます。

1月に留学の予定を組んでいる人は、これに当たる可能性があります。街全体が動く時期なので、宿や交通が混み合う点だけは頭に入れておいてください。

イロイロ川沿いの遊歩道

市内を流れるイロイロ川沿いに長い遊歩道が整備されていて、イロイロ・リバー・エスプラナーデと呼ばれています。ジョギングや散歩の場として、地元の人の生活に定着している場所ですね。

留学中の運動不足対策としては、これがけっこう効きます。授業が終わったあとに歩ける場所が生活圏にあるかどうかは、1ヶ月暮らすと体感に出るところです。

ボラカイへ陸路で行けます

イロイロからボラカイ島へは、陸路で行けます。パナイ島を北上してカティクラン港までバスで6時間前後かけて移動し、カティクラン港から船でおよそ15分です。同じ島の上を移動するだけなので、飛行機が要りません。

セブからボラカイへ行こうとすると、飛行機に乗ることになります。飛行機に乗らずに行けるのがイロイロの面白いところです。とはいえ片道はバスで6時間前後かかるので、短時間で着けるセブとは、手軽さと安さのどちらを取るかという違いですね。

片道がこの長さなので気軽な日帰りではありませんが、連休や週末を使って行く行き先としては十分に現実的です。

イロイロの治安: 落ち着いていると評価されますが、渡航前に自分で危険情報を確認してください

結論、イロイロは治安が比較的落ち着いていると評価されることが多い街です。ただしこの評価に寄りかからないでください。

まず前提として、渡航先の危険情報は地域ごとに区分が分かれていて、フィリピンの中でも地域差があります。区分は見直されることもあります。

なので作法は1つだけ。外務省の海外安全ホームページで、自分の行き先の区分を渡航前に必ず自分の目で確認してください。人から聞いた話や、更新日の分からないまとめ記事を根拠にしないことです。ここは都市を問わず共通です。

そのうえで、評価が落ち着いているからといって、日本と同じ感覚で歩いていいわけではありません。貴重品の持ち方、夜間の一人歩き、移動手段の選び方。この基本は、どの都市にいても同じように必要です。

イロイロ固有の話をすると、夜の移動はGrabを使うのが手軽です。行き先を入力して呼べるので、道が分からない状態で交渉する場面を作らずに済みます。慣れないうちは、これだけでもだいぶ楽になるかなと思います。

イロイロ留学の費用: 都市ではなく、学校のタイプと部屋の人数で動きます

結論、フィリピン留学の費用を大きく動かすのは都市ではなく、学校のタイプと部屋の人数(1人部屋か複数人部屋か)の2つです。

総額の感覚だけ先に置いておきます。フィリピン留学1ヶ月(4週間・3食付きの学生寮に滞在する前提)の総額は、節約型でおよそ29万円、快適型でおよそ44万円が目安です。この15万円ほどの幅を作っているのは部屋の人数と航空券の時期であって、都市の違いではありません。

たしかに現地の生活費は、セブやマニラより抑えやすい方向です。ただし留学の総額に占める生活費の割合はそこまで大きくありません。学費と寮費が総額の中心で、そこは学校の条件で決まります。

なので「イロイロだから安い」という比べ方は、あまり意味がないですね。同じ期間・同じ都市でも、4人部屋を1人部屋に変えるだけで総額は動きます。

ただしイロイロには、総額を見積もるときに足しておく項目が1つあります。

日本からの直行便が無いので、マニラかセブからの国内線が往復で乗ります。金額自体は大きくなくても、往復ぶんと乗り継ぎの待ち時間は最初から見込んでおくと計算がずれません。

総額の目安と内訳を先に知っておきたい人は、当ブログのフィリピン留学1ヶ月の費用の記事を参考にどうぞ。

イロイロ留学とセブ島留学の違いは、アクセスと学校の数と日本人の多さです

結論、この2つの違いは授業の形ではなく、街の条件と選択肢の数に出ます。フィリピンの語学学校はマンツーマン中心という点が共通なので、比べるべきはそこではありません。

①アクセス
セブには日本からの直行便があります。イロイロは2026年8月時点で直行便が無く、マニラかセブで乗り継ぎます。しかも空港は市街地から離れた郊外です。

②学校の選択肢の数
セブは学校が集まっていて、予算・設備・型の組み合わせを幅広く選べます。イロイロはそこまでの数がありません。条件が細かい人ほど、この差は効いてきます。

③日本人の多さ
セブは日本人留学生も在留邦人も多く、日本語の後ろ盾があります。イロイロはそこまでではないと言われます。英語漬けを求めるなら利点、安心を求めるなら注意点です。

一方で、生活インフラの差は思ったほどありません。モールも大きな病院もGrabもあるので、暮らしの便利さで大きく劣る街ではないんですね。

繰り返しですが、どちらが優れているという話ではありません。利便性と選択肢の多さを取るならセブ島留学、英語環境の濃さを取るならイロイロ、という分かれ方です。

なお他の都市も含めて横並びで街の条件を見たい人は、当ブログのフィリピン留学の都市の選び方の記事のほうが早いです。同じフィリピンの地方都市でも、砂糖貿易で栄えた港町のイロイロと、旧米軍基地の跡地に作られた計画都市のクラークでは、街の成り立ちがまったく違います。比べてみたい人は当ブログのクラーク留学の記事もどうぞ。

イロイロ留学のメリット・デメリット: 向いている人と向いていない人

結論、イロイロ留学が向くかどうかは、冒頭に書いた交換に納得できるかで、ほぼ分かれます。

イロイロ留学のメリットが効く人

・日本人が少ない環境で、英語を使わざるを得ない状況を作りたい人
・期間が1ヶ月以上あって、往復の乗り継ぎを許容できる人
・学校の条件にそこまで細かいこだわりが無い人
・地方都市に行くけれど、生活の不便さは避けたい人
・週末にギマラス島やボラカイへ出たい人。ただしボラカイは片道バスで6時間前後かかります

イロイロ留学のデメリットが重い人

・1〜2週間の短期で、移動時間を1分でも削りたい人
・学校の条件が細かく決まっていて、候補を広く比べたい人
・日本語で相談できる相手が近くにいる安心が欲しい人
・涼しい環境を求めている人。イロイロは平地で、年間を通じて暑いです
・地方空港発で、すでに1回乗り継ぐ予定の人。イロイロだと乗り継ぎが2回になります

この分かれ方も、結局は「英語環境の濃さ」と「移動のひと手間」の交換から出ています。自分がどちらを重く見るかが決まれば、判断はかなり早いはずです。

まとめ: イロイロ留学は「英語環境の濃さ」と「移動のひと手間」の交換です

今日1つだけ持ち帰るなら、これです。

イロイロ留学とは「移動のひと手間と引き換えに、英語環境の濃さを手に入れる留学」。その中身が、日本人の少ない環境と学生の街の空気です。判断すべきは街の良し悪しではなく、自分がその交換に納得できるかどうか。ここで決めるべし。

おさらいしておくと、イロイロはパナイ島南岸の港湾都市で、西ビサヤ地方の中心都市であり、イロイロ州の州都でもあります。人口は2020年時点でおよそ45万7,000人です。1855年に対外貿易港として開港し、砂糖の積出港として栄えた歴史があり、1889年に市に昇格しました。いまは複数の総合大学が集まる学生の街です。

行き方は、2026年8月時点で日本からの直行便が無く、マニラから1時間〜1時間半ほど、セブから1時間弱〜1時間ほどの国内線で入ります。空港は郊外にあり、市街地までは車でおよそ30分。時間帯によってはもう少しかかります。多くの学校で空港ピックアップが用意されていますが、有無や対象の時間帯は学校やプランで違うので、申し込みのときに必ず確認してください。

生活面では、モールも三次医療を担う大きな病院も複数あり、Grabもジプニーもあります。生活に必要なものが揃うという意味では、不便を覚悟する街ではありません。気候は平地の街らしく年間を通じて暑く、乾季はおおむね11月から4月ごろ。「台風が来ない街」ではないので、そこは正確に理解しておいてください。

なお現地の情報や交通の状況は変わることがあるので、申し込む前に最新の内容を確認してください。

今日できるアクションも1つ。自分が留学に求めるものを「英語環境の濃さ」と「利便性・選択肢の多さ」のどちらに置くか、紙に一言書き出してみてください。それだけで、イロイロが候補に残るかどうかは決まります。

最後にもう一度だけ。僕は約2年、この街で暮らしました。だからこそ言えるのは、イロイロは「知られていないだけの街」だということです。候補に入れて損はないと思いますよ。イロイロが気になっている人は、記事下のLINE無料相談から気軽に聞いてください。実際に住んでいた人間の目線で答えます。

留学FACTORYについて

僕たちが運営する留学FACTORYは、エージェント手数料ゼロで留学をサポートしています。

対応しているのはフィリピンを含む12ヶ国。フィリピン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マルタ、イギリス、ニュージーランド、アイルランド、フィジー、インドネシア、南アフリカ、カンボジアです。サポート範囲はカウンセリングから留学中、帰国後まで。海外・留学経験が豊富なカウンセラーが対応します。

「日本人が少ない環境で学びたいけど、地方都市は不安」という段階のご相談も歓迎です。行けそうな時期と、英語漬けと安心のどちらを取りたいかを教えてもらえれば、街の考え方から一緒に整理します。

まずは気軽に、記事下のLINE無料相談からどうぞ。

よくある質問

イロイロ留学とは何ですか?

フィリピン中部のパナイ島南岸にある港湾都市、イロイロ市(Iloilo City)で語学留学することを指します。イロイロは西ビサヤ地方の中心都市であり、イロイロ州の州都でもあります。セブから国内線で1時間ほどの距離にある街です。

イロイロ市の人口は、2020年時点でおよそ45万7,000人です。街の性格は「港」と「大学」の2つで説明がつきます。スペイン統治期に発展した港町で、1855年に対外貿易港として開港し、隣のネグロス島から運ばれる砂糖の積出港として富を蓄えました。一時はビサヤ地方の主要港としてセブと並び立った時代があり、1889年には市に昇格しています。スペイン王室からは「最も忠実で高貴な都市」の称号も与えられました。その時代のスペイン植民地様式の教会や邸宅が、今も市内に残っています。そして現在は複数の総合大学が集まる学生の街です。留学先としてのイロイロを考えるときの軸は1つで、日本からの直行便が無いという移動のひと手間と、日本人が少ない英語環境の濃さを交換できるかどうかになります。

イロイロへの行き方は? 日本から直行便はありますか?

2026年8月時点で、日本からイロイロへの直行便はありません。マニラまたはセブで乗り継ぐことになります。国内線の所要時間の目安は、マニラから1時間〜1時間半ほど、セブから1時間弱〜1時間ほどです。

乗り継ぎ地は、日本からの便がどちらの空港に着くかで選べばOKです。なおイロイロ国際空港には国際線もあり、2026年8月時点ではシンガポールと香港への便があります。ただし路線は季節や航空会社の方針で増減するので、そこは渡航の時点で確認してください。マニラからは旅客フェリーの航路もありますが、丸一日以上かかるので留学の往路としては現実的ではありません。もう1つ知っておいてほしいのが空港の位置で、市街地から車でおよそ30分の郊外にあります。時間帯によってはもう少しかかります。多くの学校で空港ピックアップが用意されていますが、有無や対象になる時間帯は学校やプランで違うので、申し込みのときに必ず確認してください。ピックアップを使わない場合は、連絡手段と配車アプリのために空港でSIMを契約しておくのがおすすめです。両替については、翌日のオリエンテーションで案内があるのが一般的です。

イロイロは地方都市ですが、生活は不便ではありませんか?

生活の便利さという意味では、不便を覚悟して行く街ではありません。大型ショッピングモールが複数あり、三次医療を担う大きな病院も複数あります。留学生の日常の移動は、配車アプリのGrabとジプニーの2つでほぼ回ります。

買い物は、日用品も食料品も飲食も両替も、だいたいモールの中で完結します。医療については西ビサヤ地方の医療の集積地になっていて、三次医療とは、専門的で高度な治療を担う段階の医療のことですね。移動手段も充実していて、配車アプリのGrabはセブと同じ感覚で使えます。加えてジプニー(決まったルートを走る乗り合いの小型バス)の路線網が街を広くカバーしています。メータータクシーもありますが、時間帯によっては拾いにくいこともあるので、夜はGrabで呼ぶのが確実です。近距離ならトライシクル(バイクに横づけの座席を付けた三輪車)やペディキャブ(その自転車版)もありますが、トライシクルは幹線道路への進入が制限されています。イロイロで差が出るのは生活の便利さではなく、日本からのアクセスと語学学校の選択肢の数のほうです。

イロイロの気候はどうですか? 台風は来ませんか?

イロイロは海に面した平地の街で、年間を通じて暑いです。イロイロの年間平均気温は27℃前後で、月ごとの寒暖差は小さいです。そして「台風が来ない街」ではありません。

山あいの街ではないので、バギオのような涼しさはありません。涼しさが目的なら行き先はバギオのほうなので、当ブログのバギオ留学の記事を読んでから決めてください。季節は乾季と雨季がはっきり分かれるタイプで、乾季はおおむね11月から4月ごろです。月の境目は年によって前後するので、幅を持って考えておいてください。台風については、ここは慎重に書きます。イロイロが台風の直撃を受ける頻度は、フィリピン東部の地域と比べれば高くないとされます。ただし、頻度が低いことと、来ないことは別の話です。2008年6月の台風フンシェン(フィリピンでの呼び名はフランク)では、西ビサヤ、なかでもイロイロ市とイロイロ州が大きな被害を受け、市の広範囲が浸水しました。頻度の傾向と、実際に起きた被害。この両方をセットで知っておくのが正確な理解かなと思います。

イロイロ留学とセブ島留学、どちらがいいですか?

優劣ではなく、何を取るかで分かれます。違いが出るのはアクセス、学校の選択肢の数、日本人の多さの3点です。利便性と選択肢の多さを取るならセブ、英語環境の濃さを取るならイロイロ、という分かれ方になります。

順に見ていきます。1つめはアクセスで、セブには日本からの直行便がありますが、イロイロは2026年8月時点で直行便が無く、マニラかセブでの乗り継ぎが必要なうえ空港も郊外にあります。2つめは学校の選択肢の数で、セブは学校が集まっていて予算・設備・タイプの組み合わせを幅広く選べるのに対し、イロイロはそこまでの数がありません。条件が細かい人ほど、この差は効いてきます。3つめは日本人の多さです。フィリピンにおける日本の在外公館はマニラ・セブ・ダバオにあり、イロイロには置かれていません。日本語に逃げられない環境が欲しい人には利点ですが、日本語で相談できる相手が近くにいる安心が欲しい人には注意点になります。一方で生活インフラの差は思ったほど大きくなく、モールも大きな病院もGrabもそろっています。暮らしの快適さで大きく劣る街ではないので、比べるべきは上の3点かなと思います。

イロイロ留学の費用はいくらくらいですか?

都市で決まるものではない、というのが結論です。フィリピン留学1ヶ月(4週間・3食付きの学生寮に滞在する前提)の総額は、節約型でおよそ29万円、快適型でおよそ44万円が目安です。この15万円ほどの幅を作っているのは主に部屋の人数(1人部屋か複数人部屋か)と航空券の時期で、イロイロかセブかという都市の違いではありません。

イロイロ固有の要素を1つ挙げるなら、2026年8月時点で日本からの直行便が無いことです。マニラかセブからの国内線が往復で乗るので、その分と乗り継ぎの待ち時間は最初から見込んでおくと計算がずれません。まず学校のタイプと部屋の希望を決めて、そのうえで街の条件を見る。この順番のほうが総額のブレは小さくなります。

無料LINE相談のご案内

留学FACTORYは、カウンセリングから留学中・帰国後まで手数料ゼロでサポートする留学エージェントです。「まだ行くか決めていない」段階のご相談も歓迎です。

30秒で簡単予約!LINEで無料相談

LINEで相談してみる(無料)

費用の概算見積もりだけのご相談もOKです