こんにちは、留学FACTORY代表の木村です。
✓海外留学に行く予定だけれど、その間の健康保険・年金・住民税ってどうしたらいいの?
✓海外に住むのに、払い続けなければならないの?
そんな疑問を持っている方も多いのではないのでしょうか?
特に会社員の場合、税金関係はすべて会社で処理していたなど、いざ会社を辞める際の手続きがわからない!ともなりかねません。
本記事では、これから長期で留学に行く方が、健康保険・年金・住民税について日本でどのような手続きをしておくべきかをわかりやすくまとめました。
これから留学やワーキングホリデーで海外に長期で行かれる方は、ぜひ参考にしてみてください。
はじめに
長期海外留学中の健康保険・年金・住民税については、結論、必ずしも支払う必要はありません。
記事を書いている僕は過去に2年ほど東南アジアで生活をしており、そのときには今回説明する方法で健康保険・年金・住民税を一切支払わずに済んだ経験があります。
念のためお伝えしておくと、決して法律違反ではないのでご安心ください。
この記事を読むとわかること
- 留学中の健康保険・年金・住民税を支払わないための簡単な手続き方法がわかる。
- 留学中の健康保険・年金を支払うべきかどうかが明確になる。
結論 : 健康保険・年金・住民税の支払いを止める方法
いきなり結論となってしまいますが、
「海外転出届」を近くの役所に提出すれば、健康保険・年金・住民税の支払いを止めることができます。
この手続きをすることで、これまで加入義務があった健康保険、国民年金の加入義務はなくなり、日本国内にいない期間は住民税の支払いも必要がなくなります。
海外転出手続き時の注意点
なお、支払い義務がなくなった健康保険・国民年金は、任意で加入するかどうかを選ぶことも可能です。つまり、そのまま払い続けることもできるということです。
ここで一つ注意点があります。健康保険と国民年金は、どちらかだけを支払うということはできないということです。加入する場合は必ず、両方を支払う義務が発生します。
留学の渡航前には健康保険・国民年金を加入するのかを決めて、必要な手続き(海外転出届を提出)を自分ですることになることを覚えておいてください。
海外提出手続きに必要な渡航期間
どれくらいの期間から「海外転出届」の提出が必要かというと、厳密にルールは決められていません。1年以上というざっくりとしたルールはありますが、3ヵ月からの短期留学でも提出できますし、極端な話1ヵ月の短期留学でも提出自体は可能というのが現状です。
しかし、ここで短期の留学に行くと言ってしまうと「海外転出届を出せない」と言われる可能性もゼロではないため、「いつ帰ってくるかわからない」と伝えることをおすすめします。
※お住いの地域により、ルールが異なる可能性があります。詳しくはお近くの市役所でご確認ください。
海外転出手続きまとめ(あくまで目安)
海外転出手続きについては、留学期間に応じて提出するかどうかを決めましょう。
短期留学【1ヵ月~6ヵ月】:
各自の判断で海外転出届の手続きをするかを選びましょう。手続きをしない場合、日本に居ない間の住民税等の支払い義務が発生します。
長期留学【6ヵ月~1年】:
海外転出届の手続きをしていきましょう。加入して支払い続けるよりお得になることが多いです。
正確に留学期間が決まっていない場合の対処法
帰国時期が分からない方は、海外転出届の提出がおすすめ
留学やワーキングホリデーでは、「いつ日本に帰ってくるかわからない…」という状況の方も中にはいると思います。帰国時期が分からない場合は、とりあえず海外転出届を提出することをおすすめします。理由としては、とりあえず提出することに特にデメリットがないからです。
海外では日本の保険を使うことが出来ないことがほとんどですし、いつ帰ってくるかわからないその日のために月に数千円の保険料を任意継続して支払い続けるのは正直もったいないです。
一時帰国の際に病院にかかりたければ、住民票復活の手続きをして健康保険に加入することも可能ですし、1回だけ病院に掛かるのであれば10割負担した方が保険料を払い続けるより安くなります。
※詳細のルールに関しては、各地域の市町村役場までお問い合わせをお願いします。
海外留学保険の加入は、必ずしておくべき
余談ですが、海外に行く間は「海外留学保険」の加入を必ずしていきましょう。
留学先で病気になったときの保証だけでなく、個人賠償責任(物を壊してしまったときの保証)やご家族が海外まで駆け付けるための救援費用、疾病死亡、携行品損害など留学中のあらゆるトラブルに対応してくれます。
最近はインターネットで簡単に加入できる保険も多いので、ぜひ渡航前に手続きを済ませておきましょう。
※3ヶ月以下の渡航であればクレジットカードの保険でも問題ないかなと思います。
健康保険・年金・住民税を支払わないメリットとデメリット
ここまで読むと「じゃあ支払わなくてもいいか!」と思われる方がほとんどだと思いますが、メリットとデメリットがあるのでそちらも詳しく説明します。
支払うか支払わないかは個人の自由ですが、参考までにご覧ください。
健康保険・年金・住民税を支払わないメリット
最大のメリットは支払わなくてよくなったお金を、留学資金に回せることです。
会社勤めの方はお分かりかと思いますが、仮に健康保険が15,000円・年金が15,000円引かれていると、毎月何もしなくても30,000円の出費が発生します。留学中は基本的に日本で病院に行くことはないと思うので、1年間留学に行くと、360,000円を留学資金に回せる計算になります。これはフィリピン留学なら約2ヵ月分の学費分に相当します。
健康保険・年金・住民税を支払わないデメリット
支払わないデメリットとしては、住民票が日本にないため「印鑑証明の発行ができない」「銀行口座やクレジットカードが作れない」など、日本国内での金融関係の手続きができないことです。基本的に海外に居れば無縁のことではありますが、急遽印鑑証明が必要になった!となっても用意することが難しくなります。
帰国後の手続きの注意点(僕自身の失敗含む)
最後に、1番重要な帰国後の注意点に関して実際の僕の経験談をもとに説明させていただきます。
帰国後は2週間以内に住民票復活の手続きをする必要がある
僕は海外から帰国後、海外転出届を提出していたことを失念し、帰国から1ヵ月間そのまま放置していて大変な目に遭ったことがあります・・。
帰国して市役所に行き、住民票の復活手続きを忘れていた趣旨と謝罪をしたところ、怖い顔をした担当者の方に「この1ヵ月間はどこにいたのか?」と聞かれ、正直に実家に居た趣旨を伝えました。
すると、新しく出された住民票には「住所不定から転入」との記載が・・!
そう、僕は今後一生、「住所不定」との記録がずっと残ってしまうことになってしまったのです。
これから住民票をもらうたびに、毎回怪しまれ理由を1から説明しなければいけない状況になっております。みなさんはそうならないよう、ぜひご注意ください。
大事なことなのでもう一度。
帰国後は2週間以内に住民票復活の手続きをする必要があります。
まとめ:留学前後の手続きは2つのステップのみ
重ねてとなりますが、留学中の健康保険・年金・住民税の支払いを止めるために、留学前と留学後にする手続きは2つのステップのみです。
- ステップ1 : 留学へ行く前には「海外転出届」を近くの役所に提出する
- ステップ2 : 留学から帰国後は2週間以内に住民票復活の手続きをする
やることは上記2点だけです。簡単ですね。
市役所に行ったりと多少面倒かもしれませんが、必ず手続きしていくことをおすすめします。
また、持ち物は下記の4点です。
市役所に行く際は忘れずに持って行きましょう。
- マイナンバーカード
- 印鑑(認印で大丈夫です)
- 健康保険所
- 年金手帳
※一時帰国の際の注意点
もしも一時帰国の際に、健康保険を使って病院へ行きたい・・となった場合、結論として住民票を戻す(海外からの転入届を提出する)手続きをしなければ、日本の健康保険を取得することはできません。
ただし、短期での一時帰国の場合でも住民票を戻すことは可能です。日本の健康保険証がなければ医療費は10割負担となってしまうため、病院にかかる場合は必ず手続きをしましょう。
また、一時帰国が終わって出国する前には、再度海外転出届を出すのを忘れずに!
※ちなみに、短期間で何度も海外転出届を提出することはルール違反です。回数に明確なルールはありませんがご注意ください。
最後に
普段カウンセリングでお話を聞く中で、留学中の健康保険・年金・住民税について皆どうしているか気になる・・というお問合せを受けることが多いため、今回解説しました。
留学FACTORYでは、皆さんが理想の留学を実現できるよう全力でサポートを行っています。
留学・ワーホリ経験豊富なスタッフが、小さなことでも皆さんの疑問にお答えしますので、他にも知りたい情報や記事にしてほしい情報があれば、ぜひお気軽にお問合せをお待ちしております!
Writer
Taiichi
留学FACTORY代表・EXIT JACKマネージャー・内閣府認証NPO留学協会認定カウンセラー。世界50ヵ国を周り、今までサポートした留学生は1,000名以上。