
監修者
木村太一 / 留学FACTORY代表
フィリピンの語学学校へ現地就職。その後、旅系YouTuberとして毎年10カ国を回る。現在は旅系YouTuberの活動と並行して、手数料ゼロの留学エージェント「留学FACTORY」を運営。フィリピン・セブ島を中心に留学をサポート。
留学を考えている社会人
『社会人になってからでも留学したい。でも国がまったく決まらない。フィリピンが安いのは聞くけど、どうせならアメリカやカナダにも憧れるし…そもそも1ヶ月しか休めない自分に、どこが現実的なんだろう』
こういった疑問に答えます。
本記事では、社会人になってから留学を考えはじめて、留学先の国を決めきれていない方に向けて書いています。有給を使った1週間の短期留学から、休職制度を使った半年の留学まで、取れる休みの長さ別におすすめの国を整理しました。
先に結論から。僕たちがおすすめする社会人の留学先は、この7ヶ国です。
①フィリピン(セブ島)
②マルタ
③カナダ
④オーストラリア
⑤ニュージーランド
⑥イギリス
⑦アメリカ
ただ、この順位だけを持ち帰ってほしいわけではありません。今日いちばん覚えて帰ってほしいのは、次の一文です。
社会人の留学先は「行きたい国」ではなく「取れる休みの長さ」から逆算して決まる。
理由はシンプルで、国ごとに学生ビザなしで語学学校に通える期間の上限が違うからです。つまり、自分が何日休めるかが決まった瞬間に、選べる国は自動的に絞り込まれます。国の魅力を比べるのは、そのあとの作業なんですよね。
そこでこの記事では、7ヶ国のランキングに加えて、1〜2週間 / 1ヶ月 / 3ヶ月前後 / 半年という期間別に「その休みなら現実的にどこへ行けるか」を整理しました。
なお記事内の金額はすべて2026年8月上旬時点の目安で、換算は1米ドル≒157円 / 1ユーロ≒182円 / 1英ポンド≒213円 / 1豪ドル≒111円 / 1カナダドル≒113円 / 1ニュージーランドドル≒92円 / 1フィリピンペソ≒2.6円としています。為替もビザの条件も変わるので、申込前には最新の条件を必ず自分で確認してください。
では見ていきます。
社会人が最初に決めるのは「国」ではなく「休みの長さ」
結論から言うと、留学先を決める順番は「休みの長さ→ビザの条件→国」です。この順番を逆にすると、あとで計画を組み直すことになりがちです。
というのも、学生ビザなしで語学学校に通える期間の上限が、国ごとにバラバラだからです。1ヶ月なら7ヶ国すべてが候補に残りますが、4ヶ月になると候補は一気に減ります。
『いやいや、行きたい国から決めるのが普通でしょ』と思いますよね。旅行ならそれでOKです。とはいえ留学は、滞在の目的が就学であることを相手の国に認めてもらう手続きなので、期間が延びるほど手続きが重くなります。
先に一覧で見てもらったほうが早いです。
| 国 | 学生ビザなしで通える期間の上限 | 上限を超えたら |
|---|---|---|
| フィリピン | 30日 | 現地で延長申請。上限は入国方法で変わる |
| マルタ | 直前の180日間のうち合計90日まで | 90日を超えるなら申請が必要。費用€100(約1.8万円) |
| カナダ | 6ヶ月 | Study Permitが必要。C$235(約2.7万円) |
| オーストラリア | 3ヶ月(ETAでの就学が認められる範囲) | 3ヶ月を超えるなら学生ビザ。なおビザなしでの入国はできない |
| ニュージーランド | 3ヶ月まで | 3ヶ月を超えるなら学生ビザ |
| イギリス | 6ヶ月(別途ETAの取得が必要) | 6ヶ月超〜最長11ヶ月はShort-term study visa |
| アメリカ | 90日以内かつ週18時間未満 | どちらかを外れるとF-1学生ビザ |
※ビザの条件は2026年8月上旬時点の目安です。予告なく変わるので、必ず各国の最新情報を確認してください。
ここで補足を3つ。
1つめ。表に出てきたStudy Permit・Short-term study visa・F-1は、どれも上限を超えて学ぶときに必要になる就学用の許可やビザの名前です。Study Permitはカナダの就学許可、Short-term study visaはイギリスの短期就学ビザ、F-1はアメリカの学生ビザを指します。費用と条件は各国のところで一つずつ説明します。
2つめ。「学生ビザなしで通える」といっても、渡航前にオンラインで取る手続きは別に必要です。カナダのeTA、イギリスのETA、ニュージーランドのNZeTA、アメリカのESTAは、いずれもビザではなく、入国の事前承認をオンラインで取る仕組みです。一方でオーストラリアのETAは、名前は似ていますが区分としてはビザにあたります。いずれにせよ「ビザ不要」を「何の手続きもいらない」と読み替えないでください。
3つめ。アメリカだけ条件の形が違います。日数だけでなく「週18時間未満」という授業時間の条件が同時にかかります。ここは社会人の短期留学でいちばん事故が起きるポイントなので、7位のところで厚めに書きます。
では、ランキングを1位から見ていきます。順位は次の4点で並べました。
①学生ビザなしで通える期間の長さ
②1ヶ月の費用の目安
③渡航時間
④短い期間でも話す時間を積める授業のかたち
この順位は、社会人が現実的に取れる休み(1週間〜1ヶ月)を前提に並べたものです。半年以上まとめて休める人なら、順位は変わります。どれを重く見るかで入れ替わるので、自分の条件に近い項目から読んでもらえればOKです。
1位: フィリピン(セブ島)|1ヶ月35〜50万円・直行便5時間・30日までビザなし
結論から言うと、1位の理由は「短い休みでも、この7ヶ国のなかでは話す時間をいちばん積みやすいから」です。費用が安いことは、そのおまけくらいに考えてもらってOKです。
フィリピン留学の費用の目安|1ヶ月35〜50万円
内訳から積み上げます。授業料と学生寮と1日3食で1ヶ月あたり約21〜42万円。往復の航空券がハイシーズン(8〜9月)で8〜10万円、オフシーズンのセールなら3万円台のこともあります。
合計すると1ヶ月の総額の目安は24〜52万円(往復航空券込み)。部屋の人数やコースを極端に振らず、時期も外さない標準的な条件なら、35〜50万円のレンジに収まることが多いかなと思います。なおSSPなどの現地費用は別にかかります。
フィリピン留学の構造で一番大きいのは、学費のなかに学生寮と1日3食が含まれている点です。つまり授業料・家賃・食費の3つが学校への支払いにまとまるので、渡航後に膨らみにくい。SSPなどの現地費用と航空券は別にかかりますが、見積もりの精度は上げやすいです。社会人にとっては、これがかなり効きます。
1ヶ月の内訳をもっと細かく見たい方は、当ブログのフィリピン留学1ヶ月の費用の記事で項目ごとに分解しています。3ヶ月・半年で考えている方は、フィリピン留学3ヶ月の費用とフィリピン留学半年の費用の記事もあわせてどうぞ。
フィリピンへの渡航時間|直行便で約5時間
直行便があります。成田・関空などからセブまで約5時間。就航している路線は時期によって変わるので、航空券を探す段階で確認してください。
国内線の長距離移動と大差ない距離感なので、金曜の夜に出て土曜から授業、という組み方も現実的です。有給を1日も無駄にしにくいのは、この距離のおかげですね。
フィリピン留学のビザ|30日までビザ不要、SSPは別途必要
日本国籍なら30日以内の滞在はビザ不要です。ただし語学学校に通うにはSSP(就学許可証。フィリピンで外国人が語学学校に通うために取る許可のこと)が必須になります。
費用の目安はSSPが7,500〜8,000ペソ(約2.0〜2.1万円)。あわせてSSP E-CARD(SSPの取得にともなって発行されるカードのこと)が4,000〜4,500ペソ(約1.0〜1.2万円)かかります。手続きは学校側で進めてくれるのが一般的なので、自分でやることは多くありません。
30日を超える場合は、現地で延長申請をします。延長を重ねて長く滞在すること自体は可能ですが、上限は入国の方法によって変わるので、長期を考えているなら学校か現地の窓口で確認してください。
あわせて費用の注意を1つ。延長は回数ぶん費用がかかりますし、滞在が長くなると滞在者用のIDカードや出国前の手続きが別に必要になります。半年の予算を組むときは、1ヶ月の目安を単純に6倍しないでください。
フィリピン留学の授業|マンツーマン中心で週20〜30時間
フィリピン留学の中心はマンツーマンです。ここが欧米の語学学校との決定的な違いになります。
1コマ50分で、1日4〜8コマを選べる学校があります。週5日通う前提だと、1日4コマで週20コマ(実時間で約16時間40分)、1日6コマで週30コマ(実時間で25時間)です。グループレッスン中心の国だと、この時間のうち自分が話している割合はぐっと下がります。
つまり同じ1ヶ月でも、口を動かした総量に差が出るということですね。英語を「読める・聞ける」から「話せる」に寄せたい人ほど、この差は無視できません。
フィリピン・セブ島の治安
2026年8月上旬時点で、セブ島を含むフィリピンの主要な観光・留学エリアには、日本の基準でいう4段階の危険度のうち、いちばん低い「レベル1(十分注意してください)」が出ています。
ただし勘違いしないでほしいのは、レベル1は最良の評価ではないという点です。危険度そのものが出ていない国も多くあります。またフィリピン国内には、これより高い区分が出ている地域もあります。国単位ではなく行き先の地域単位で見てください。区分は見直されるので、渡航前に自分で確認してください。
セブ島の治安については、当ブログのセブ島の治安の記事で、被害が起きやすい場面ごとに整理しています。ご家族への説明材料が必要な方は、そちらを参考にどうぞ。
寮や食事、ネット環境といった現地の暮らしぶりが気になる方は、当ブログのフィリピン留学の生活の記事で1日の流れまで書いています。
フィリピン留学が向いている社会人
初めての留学で不安が大きい人、話す量を最優先したい人、渡航前に予算を確定させたい人、そして休みが1ヶ月以内の人。この4つのどれかに当てはまるなら、フィリピンは最初に検討する価値があります。
2位: マルタ|1ヶ月30〜50万円・90日までビザなしで通えるヨーロッパ
結論から言うと、マルタは「ヨーロッパの環境を、フィリピンに近い予算で選べる国」です。
マルタ留学の費用の目安|1ヶ月30〜50万円
授業料は週€150〜400(約2.7〜7.3万円)。1ヶ月では€800前後(約14.6万円)が平均的なところです。ハイシーズン(6〜9月)は週€20〜50の上乗せがあります。
滞在費は月€300〜900(約5.5〜16.4万円)。ホームステイ・学生寮・シェアアパートから選べるので、ここが予算調整のレバーになります。
1ヶ月の総額の目安は30〜50万円。ヨーロッパでこのレンジに収まる国は多くありません。
マルタへの渡航時間|直行便なし、乗り継ぎで最短18時間前後
直行便はありません。乗り継ぎ込みで最短18時間前後かかります。
つまり往復の移動だけで1日半ほど使う計算になります。1週間の休みで行くと、現地で過ごせる時間はかなり削られます。
マルタ留学のビザ|180日間のうち合計90日まではビザ不要
直前の180日間のうち合計90日まではビザ不要。これを超えると申請が必要で、費用は€100(約1.8万円)です。
なお、この90日という枠はヨーロッパの複数の国にまたがって通算される仕組みになっています。マルタに行く前後でヨーロッパの他の国に滞在する予定があるなら、その日数も合算して数える必要があるので、直前直後の旅程まで含めて確認してください。
とはいえ、マルタだけで完結する計画なら3ヶ月をひとつの区切りとして立てられます。そこは分かりやすいですね。
マルタ留学が向いている社会人
渡航時間では、マルタは7ヶ国のなかで明確に不利です。それでも2位にしたのは、ヨーロッパで1ヶ月30〜50万円のレンジに収まる国が多くないことと、90日までビザ不要で計画の線が引きやすいことを重く見たからです。逆に1〜2週間の休みしか取れない人には、この順位は当てはまりません。
そのうえで向いているのは、3ヶ月前後をまとめて休める人、ヨーロッパの環境に身を置きたいけれど費用は抑えたい人、地中海の生活環境に魅力を感じる人です。
3位: カナダ|1ヶ月43〜70万円・学生ビザなしで6ヶ月通える
結論から言うと、カナダの最大の武器は「6ヶ月まで学生ビザなしで通える」という点です。北米で腰を据えて学びたい社会人の第一候補になります。
カナダ留学の費用の目安|1ヶ月43〜70万円
授業料は1ヶ月15〜25万円。語学学校の4週間で約20万円が典型的なところです。滞在費はホームステイ(食事付き)の4週間で約12万円が目安。
1ヶ月の総額の目安は43〜70万円になります。フィリピンやマルタと比べると、ひと回り上がるレンジですね。
カナダへの渡航時間|東京からバンクーバーまで約9時間
直行便があります。東京(成田・羽田)からバンクーバーまで約9時間。
カナダ留学のビザ|6ヶ月までビザ不要、eTAのみ
6ヶ月以内の就学ならビザは不要で、eTA(電子渡航認証。渡航前にオンラインで取る入国の事前承認のこと)だけで通えます。
6ヶ月を超えるとStudy Permit(就学許可)が必要になり、費用の目安はC$235(約2.7万円)です。
1点だけ注意を。この6ヶ月は、コースの長さではなく到着から出発までの滞在期間全体の上限です。前後に旅行を入れる予定があるなら、その日数も含めて数えてください。
半年は、退職せずに休職や長期休暇で組める可能性が出てくる長さです。制度の有無は会社によって違うので、まずは就業規則を確認してみてください。手続きの軽さと期間の長さのバランスが、カナダの強みですね。
カナダ留学が向いている社会人
3ヶ月から半年をまとめて確保できる人、北米の環境で学びたい人、手続きをできるだけ簡単に済ませたい人。
4位: オーストラリア|学生ビザなら働きながら長期滞在できる
結論から言うと、オーストラリアは「働きながら長く滞在する道が明確にある国」です。
オーストラリア留学の費用の目安|授業料は4週間で13〜22万円
授業料は週A$300〜500(約3.3〜5.6万円)。4週間では約13〜22万円が目安です。滞在費・食費・往復航空券はここに含まれません。
都市による差がはっきりしていて、シドニーやメルボルンは高め、ブリスベンやゴールドコーストは安めです。また週数が長いほど週あたりの単価は下がるので、長く通う前提なら見積もりの印象は変わってきます。
オーストラリアへの渡航時間|東京からシドニーまで約10時間
直行便があります。東京からシドニーまで約9時間30分〜10時間。
オーストラリア留学のビザ|短期でもETAが必要
オーストラリアだけ制度の形が違います。ほかの国と違って、ビザなしで入国できる枠がありません。ただし学生ビザが要るという意味ではなく、ETAの範囲で3ヶ月までの就学が認められます。
短期ならETA(オンラインで取る短期滞在用のビザ)が使えます。費用はA$20(約2,200円)で、発行後1年間有効、1回の滞在は最大3ヶ月まで。3ヶ月を超えて通うなら学生ビザに切り替えます。
そして学生ビザなら、2週間あたり48時間まで働けます。滞在費を現地収入で一部まかなえる可能性がある、というのが他国との違いです。
とはいえ、学生ビザは申請料が高めで、留学生向けの健康保険への加入も必要になります。働けるぶんだけ得、という単純な話ではないので、切り替える前に固定費を含めて見積もってください。金額は改定されるので、最新額の確認は必須です。
なお、社会人が長期を考えるときにもう1つ出てくるのがワーキングホリデー(協定を結んだ国どうしで、若い世代が一定期間、休暇を過ごしながら働くことも認められる制度)です。オーストラリアも対象国に入っています。
ただし対象になる年齢に上限があり、その上限も、語学学校に通える期間の上限も国ごとに違います。年齢の条件を外れていると使えない制度なので、検討するなら渡航国ごとに最新の条件を確認してください。上限を超えている場合は、学生ビザでの滞在を前提に組み立てることになります。
オーストラリア留学が向いている社会人
3ヶ月以上の長期を考えている人、滞在費を現地で少しでもまかないたい人、温暖な環境で暮らしたい人。
5位: ニュージーランド|1ヶ月20〜45万円で費用の下限が低い
結論から言うと、ニュージーランドは「費用の下限が低く、静かな環境で学べる国」です。
ニュージーランド留学の費用の目安|1ヶ月20〜45万円
1ヶ月の総額の目安は20〜45万円。下限だけを見れば7ヶ国のなかでも低いほうに入ります。学校や滞在先の選び方で幅が大きく動くレンジなので、上限側も見て計画してください。
ニュージーランドへの渡航時間|東京からオークランドまで約10時間40分
直行便があります。東京からオークランドまで約10時間40分。
ニュージーランド留学のビザ|3ヶ月までなら学生ビザ不要
3ヶ月までなら学生ビザは不要です。ただしNZeTA(電子渡航許可。渡航前にオンラインで取る入国の事前承認のこと)と観光税が必要で、合計1万円ほどかかります。3ヶ月を超えるなら学生ビザに切り替えます。
注意したいのは、国によって数え方が「3ヶ月まで」だったり「合計90日まで」だったりする点です。3ヶ月は暦の取り方で89〜92日と変わるので、90日という日数の条件とは一致しません。3ヶ月ぴったりを狙う計画なら、帰国日まで決めたうえで日数で数え直してください。
ニュージーランド留学が向いている社会人
費用を抑えつつ英語圏に行きたい人、都市の喧騒より自然環境を選びたい人、3ヶ月までの滞在で計画している人。
6位: イギリス|費用は高いが6ヶ月まで手続きが軽い
結論から言うと、イギリスは「費用は高いが、6ヶ月まで手続きが軽い国」です。
イギリス留学の費用の目安|1ヶ月55〜130万円
授業料は週20〜25レッスン程度のコースで、1ヶ月あたり約30万円(入学金・教材費込み)。
1ヶ月の総額の目安は55〜130万円と幅がかなり広いです。都市や滞在先の選択で、ここまで動くと考えてください。予算の上限を先に決めてから学校を絞るほうが、進めやすいと思います。
イギリスへの渡航時間|東京からロンドンまで往路14時間前後
直行便があります。東京からロンドンまで往路14時間前後。ロシア上空を避ける経路のため、以前より時間が延びています。
イギリス留学のビザ|6ヶ月まで学生ビザ不要、ただしETAは必要
6ヶ月以内の就学なら学生ビザは不要です。ただし渡航前にETA(電子渡航認証)の取得が必要になります。取得していないと搭乗できないので、ここは絶対に外さないでください。
6ヶ月を超えて最長11ヶ月の語学コースに通う場合は、Short-term study visa(短期就学ビザ。語学コースのために滞在する人向けのビザ)が必要になります。
このビザでは就労できません。長く滞在しながら働いて費用を補う、という組み立てはできないので、資金計画は渡航前に完結させておく必要があります。
イギリス留学が向いている社会人
イギリス英語やヨーロッパの環境に強いこだわりがある人、予算に余裕がある人、半年以内で区切って学びたい人。
7位: アメリカ|社会人の短期留学ではビザ条件がいちばんシビア
結論から言うと、アメリカは憧れの強さに対して、社会人の短期留学ではビザの条件がいちばんシビアな国です。7位にしたのは魅力がないからではなく、ここのハードルが高いからです。
アメリカ留学の費用の目安|1ヶ月50〜70万円
授業料は1ヶ月17〜30万円。滞在費・食費を含めた1ヶ月の総額の目安は50〜70万円です。
見落としやすいのが航空券で、ピーク時(ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始)は往復$1,000〜2,000超(約16〜31万円超)になります。社会人が休みを取れる時期は、だいたいこのピークと重なるんですよね。ここは最初から予算に織り込んでおくべし。
アメリカへの渡航時間|都市によって差が大きい
直行便があります。ただし就航している都市が多く、西海岸と東海岸で所要時間の差が大きいので、候補の都市が決まってから確認してください。
アメリカ留学のビザ|ESTAで通えるのは週18時間未満まで
ESTA(電子渡航認証。オンラインで取る入国の事前承認のこと)で語学学校に通うには、最低でも次の2つを両方満たしている必要があります。
①滞在が90日以内であること
②授業が週18時間未満であること
どちらかを外れるなら、F-1(アメリカの学生ビザ)が必要になります。なお2つを満たしていれば必ず入国できるという意味ではありません。最終的な判断は入国審査になるので、条件は申込前に必ず自分で確認してください。
ここが社会人の短期留学で最重要ポイントです。というのも、フルタイムの語学コースは週18時間を超えることが多いから。つまり、たとえ1ヶ月の留学でも学生ビザが必要になるケースがあります。
『1ヶ月なら短いし大丈夫でしょ』と思いますよね。ここが落とし穴です。判断基準は日数ではなく、申し込むコースの週あたりの授業時間なんです。
比較すると分かりやすいと思います。フィリピンでマンツーマンを1日6コマ(週5日)受けると、実時間で週25時間ほど。アメリカの週18時間未満は実時間で数える条件なので、同じ密度のコースをアメリカで取ろうとすると、この線を超えます。
だからアメリカを検討するときは、国を決める前に「そのコースは週何時間か」を先に確認してください。日数だけを見て航空券まで取ってしまうと、計画をまるごと組み直すことになります。
アメリカ留学が向いている社会人
行きたい都市や大学付属のプログラムがはっきり決まっている人、予算に余裕がある人、学生ビザの手続きに時間をかけられる人。
社会人におすすめの留学先7ヶ国の比較表|費用・渡航時間・ビザ
ここまでの内容を1つの表にまとめます。社会人におすすめの留学先7ヶ国を、費用・渡航時間・ビザの3軸で並べました。金額はすべて2026年8月上旬時点の目安です。
| 国 | 1ヶ月の費用の目安 | 直行便の所要時間 | 学生ビザなしで通える期間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| フィリピン | 35〜50万円(往復航空券込み) | 約5時間 | 30日。SSPは別途必要 | 短期で話す量を最大化したい人 |
| マルタ | 30〜50万円(航空券の扱いは要確認) | 直行便なし。乗り継ぎ込みで最短18時間前後 | 直前の180日間のうち合計90日まで | ヨーロッパを予算内で選びたい人 |
| カナダ | 43〜70万円(往復航空券込み) | 約9時間 | 6ヶ月 | 半年を北米で腰を据えたい人 |
| オーストラリア | 授業料のみで約13〜22万円。滞在費・食費・航空券は別 | 約9時間30分〜10時間 | 3ヶ月(ETAで就学可)。ビザなし入国は不可 | 長期滞在と就労を両立したい人 |
| ニュージーランド | 20〜45万円(航空券の扱いは要確認) | 約10時間40分 | 3ヶ月まで | 費用を抑えて英語圏に行きたい人 |
| イギリス | 55〜130万円(航空券の扱いは要確認) | 往路14時間前後 | 6ヶ月(別途ETAが必要) | 予算に余裕があり半年で区切りたい人 |
| アメリカ | 50〜70万円(滞在費・食費込み。航空券は別) | 路線により差が大きい | 90日以内かつ週18時間未満 | 行き先が明確で手続きに時間をかけられる人 |
ざっくり言うと、社会人が1ヶ月の留学にかける費用の目安は、7ヶ国の幅で20〜130万円です。下限がニュージーランド・マルタ・フィリピン、上限がイギリスとアメリカ。
ただし、この表はそのまま横並びで比べないでください。理由は「1ヶ月の費用」に何が含まれるかが国によって違うからです。フィリピンとカナダは往復の航空券まで含んだ目安、アメリカは滞在費と食費までで航空券は別、オーストラリアは授業料だけの数字です。マルタ・ニュージーランド・イギリスは、示され方によって航空券の扱いが変わります。
つまり同じ土俵に乗せるには、見積もりを取ったうえで「この金額に航空券は入っているか」「寮と食事は入っているか」を国ごとに確認する必要があります。この記事の後半のチェックリストでも、そこを最後の項目にしています。
金額・所要時間・ビザの条件はすべて2026年8月上旬時点の目安です。換算は1米ドル≒157円 / 1ユーロ≒182円 / 1英ポンド≒213円 / 1豪ドル≒111円 / 1カナダドル≒113円 / 1ニュージーランドドル≒92円 / 1フィリピンペソ≒2.6円。
オーストラリアだけ総額を書いていないのは、授業料の目安は確認できても、滞在費まで含めた総額として出せる数字がなかったからです。ここは無理に埋めず、そのまま書いておきます。
期間別の選び方|1週間の短期留学から半年まで、社会人が行ける国
では、この記事の本題です。取れる休みの長さごとに、現実的な選択肢を整理します。
1〜2週間の休みなら
結論、社会人の短期留学でいちばん多いのがこの長さです。日数の上限はどの国でも問題になりません。ただしアメリカだけは、期間ではなくコースの週あたり授業時間で条件が決まるので、1週間でも先に確認が必要です。
そこで判断基準になるのは、渡航時間と授業の密度の2つ。
乗り継ぎ込みで片道18時間前後かかる国だと、往復の移動だけで1日半ほど消えます。マルタが1週間の休みに向かないのは、この理由です。
現実的なのは直行便で約5時間のフィリピンかなと思います。移動のロスが小さく、マンツーマン中心なので短い日数でも話す時間を積みやすい。1週間だけでも形になりやすいのは、この2つが噛み合っているからです。
1ヶ月の休みなら
結論、まだ7ヶ国すべてが候補に残ります。ただしアメリカだけは条件を先に確認してください。
繰り返しですが、アメリカは週18時間以上のコースだとF-1学生ビザが必要になります。1ヶ月でも例外ではありません。
フィリピンは30日以内ならビザ不要でSSPのみ。カナダ・イギリスは6ヶ月以内なので余裕があります。マルタとニュージーランドも1ヶ月なら問題なし。オーストラリアはETAで足ります。
つまり1ヶ月は、いちばん選択肢が広い期間です。ここは純粋に、費用と目的で選んでOKかなと思います。
3ヶ月前後の休みなら
結論、ここから国ごとの差がはっきり出ます。1日単位の違いが効いてくる区間です。
①マルタは直前の180日間のうち合計90日まで。超えるなら申請が必要で€100(約1.8万円)
②ニュージーランドは3ヶ月まで。超えるなら学生ビザ
③オーストラリアはETAで1回の滞在が最大3ヶ月。それを超えるなら学生ビザ
④フィリピンは30日を超えた時点で現地での延長申請が前提。延長を重ねれば長く残れる
⑤カナダとイギリスは6ヶ月以内なので、まだ余裕がある(イギリスはETAが別途必要)
⑥アメリカはESTAで90日以内。3ヶ月は暦の取り方で90日を超えることがあるうえ、週18時間未満の条件も同時にかかる。この期間ではいちばん条件が厳しい
要するに、3ヶ月ぴったりを狙う計画は危ういということです。「合計90日まで」「3ヶ月まで」のように国ごとに数え方が違ううえ、3ヶ月と90日は月の日数によってずれます。帰国日を決めてから逆算して確認してください。
半年の休みなら
結論、候補はかなり絞られます。
学生ビザなしで半年通えるのはカナダとイギリスです。この2ヶ国は6ヶ月以内なら手続きが軽く済みます。とはいえイギリスは1ヶ月の総額の目安が55〜130万円なので、半年となると資金計画のハードルは高くなります。
フィリピンは30日を超えた分を現地で延長する形になりますが、延長を重ねれば半年でも国を移らずに滞在できます。1ヶ月の目安は35〜50万円(往復航空券込み)です。ただし長期になるほど1ヶ月あたりの単価は下がるのが一般的で、航空券も1往復ぶんで済みます。この金額を単純に6倍した額になるわけではないので、半年の見積もりは必ず期間ごとの料金表で確認してください。
オーストラリアとニュージーランドは、半年なら学生ビザを取ることになります。オーストラリアの学生ビザなら2週間あたり48時間まで働けるので、長期を働きながら組み立てたい人はここが選択肢です。
目的別の選び方|費用・スピーキング・環境・就労の4タイプ
期間で絞ったあとは、目的で決めます。よくある4タイプで整理しておきます。
費用を抑えたい人
候補はニュージーランド・マルタ・フィリピンの3ヶ国です。1ヶ月の目安はニュージーランドが20〜45万円、マルタが30〜50万円、フィリピンが35〜50万円(往復航空券込み)。
ただし性格が違います。フィリピンは学費に寮と3食が含まれるので、渡航前に総額を見積もりやすい。ニュージーランドとマルタは下限が低い代わりに、滞在先の選び方と航空券で総額が動きます。予算のブレを小さくしたいならフィリピン、下限を狙うならニュージーランド、という整理でよいかなと思います。
短期で話せるようになりたい人
フィリピン一択に近いです。理由は費用ではなく、マンツーマンが中心という授業のかたちにあります。
1コマ50分で1日4〜8コマ。週5日通う前提だと、1日4コマで週20コマ(実時間で約16時間40分)、1日6コマで週30コマ(実時間で25時間)です。グループ中心の環境と比べると、自分が話している時間の総量がまったく違ってきます。
とはいえ、これは「行けば話せるようになる」という意味ではありません。話す機会が構造的に多い、というだけです。そこは正直に書いておきます。
欧米の環境に身を置きたい人
カナダ・イギリス・アメリカ・マルタが候補です。
予算を抑えたいならマルタ(1ヶ月30〜50万円)。北米で半年まで手続きを軽く済ませたいならカナダ(1ヶ月43〜70万円)。予算に余裕があるならイギリスやアメリカ。
マルタ以外の3ヶ国は、フィリピンと比べると費用が上がります。そこは受け入れたうえで選ぶ話ですね。
働きながら長く滞在したい人
オーストラリアです。学生ビザで2週間あたり48時間まで働けます。
一方で、イギリスのShort-term study visaでは就労できません。ここは明確な違いです。他の国の就労の可否は条件が細かく分かれるので、検討している国が決まったら個別に確認してください。
社会人が留学先を決める前に確認すべき6項目
最後に、そのまま使えるチェックリストにしておきます。社会人の短期留学で計画を組み直すことになる原因は、だいたいこの6つのどれかです。
①取れる休みは何日か。開始日と帰国日をカレンダーで確定させる
②その日数が、候補国の学生ビザなしの上限に収まるか。収まらないなら、どのビザが必要でいくらかかるか
③申し込むコースは週あたり何時間か。アメリカを検討するなら週18時間未満かどうかを必ず確認する
④渡航時間の往復ぶんを引いても、現地の滞在日数が足りるか
⑤総額に何が含まれているか。授業料だけの見積もりか、寮と食事まで入っているか
⑥海外旅行保険や留学生向けの保険の費用を見積もりに入れたか。国によっては加入が制度上の条件になる
とくに⑤は見積もりを比べるときに効きます。国によって「1ヶ月の費用」に含まれるものが違うので、同じ土俵に乗せないと比較になりません。
繰り返しですが、社会人の留学先は「行きたい国」ではなく「取れる休みの長さ」から逆算して決まります。①から順に埋めていけば、候補は自然と2〜3ヶ国まで絞れるはずです。
そのうえで、ビザの条件も為替も変わります。この記事の数字は2026年8月上旬時点の目安なので、申込前には必ず最新の条件を自分で確認してください。
社会人の留学先が決められないときは
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対応しているのはフィリピンを含む12ヶ国。この記事で挙げた7ヶ国はすべて対応範囲に入っています。カウンセリングから留学中、帰国後までサポートする体制です。
「取れる休みは3週間なんだけど、どこが現実的?」「アメリカに行きたいけどビザの条件が分からない」といった段階のご相談でも大丈夫です。国が決まっていない状態からでも、休みの長さと予算と目的を整理するところから一緒に考えます。
まずは気になる点だけでも、記事下のLINE無料相談からどうぞ。
よくある質問
社会人の留学先はどうやって決めればいいですか?
結論から言うと、行きたい国ではなく取れる休みの長さから逆算してください。国ごとに学生ビザなしで語学学校に通える期間の上限が違うので、自分が何日休めるかが決まった時点で、選べる国は自動的に絞り込まれます。上限の目安は、フィリピンが30日、マルタが直前の180日間のうち合計90日まで、カナダが6ヶ月、オーストラリアが3ヶ月(ETAでの就学。ビザなしの入国はできません)、ニュージーランドが3ヶ月まで、イギリスが6ヶ月(別途ETAが必要)、アメリカが90日以内かつ週18時間未満です。この上限を先に見てから、費用と目的で候補を絞るのが失敗の少ない順番かなと思います。ちなみに1ヶ月の休みなら7ヶ国すべてが候補に残るので、その場合は純粋に費用と目的で選んでOKです。なお条件は変わるので、申込前には必ず最新の情報を自分で確認してください。
1週間しか休みが取れなくても留学できますか?
できます。1〜2週間なら日数の上限はどの国でも問題になりません。ただしアメリカだけは日数と関係なく、週18時間以上のコースなら学生ビザが必要になるので、そこだけ先に確認してください。そのうえで判断基準が変わります。短い休みで効いてくるのは、渡航時間と授業の密度の2つです。マルタは直行便がなく乗り継ぎ込みで最短18時間前後かかるので、往復の移動だけで1日半ほど消えます。この長さの休みには向きません。現実的なのはフィリピンかなと思います。成田・関空・中部・福岡から直行便でセブまで約5時間なので移動のロスが小さく、授業もマンツーマン中心です。1コマ50分で1日4〜8コマを選べる学校があり、週5日通う前提だと1日4コマで週20コマ(実時間で約16時間40分)、1日6コマで週30コマ(実時間で25時間)になります。短い日数でも話す時間を積みやすいのは、この2つが噛み合っているからです。
アメリカに1ヶ月留学するのにビザは必要ですか?
コース次第です。ここは社会人の短期留学でいちばん誤解が多いところなので、丁寧に説明します。ESTA(電子渡航認証。オンラインで取る入国の事前承認のこと)で語学学校に通えるのは、滞在が90日以内であることと、授業が週18時間未満であることの両方を満たす場合だけです。週18時間以上になるか、91日以上滞在するなら、F-1(アメリカの学生ビザ)が必要になります。つまり1ヶ月の留学でも、フルタイムの語学コースを選ぶと週18時間を超えることが多いので、学生ビザが必要になるケースがあります。判断基準は日数ではなく、申し込むコースの週あたりの授業時間です。参考までに、フィリピンでマンツーマンを1日6コマ(週5日)受けると、実時間で週25時間ほどになります。同じ密度をアメリカで求めると、週18時間の線は超えます。日数だけを見て航空券まで取ってしまうと計画を組み直すことになるので、コースの授業時間を先に確認してください。
一番費用を抑えられる留学先はどこですか?
比べる前に、含まれるものを揃える必要があります。同じ「1ヶ月◯万円」でも中身が違うからです。往復航空券まで含めた目安で見ると、フィリピンが35〜50万円(授業料と学生寮と1日3食に往復航空券を足した額)。内訳は授業料と寮と食事で約21〜42万円、往復航空券がハイシーズン(8〜9月)で8〜10万円、オフシーズンのセールなら3万円台のこともあります。ニュージーランドの20〜45万円とマルタの30〜50万円は、示され方によって航空券の扱いが変わるので、見積もりを取って確認してください。つまり航空券まで揃えて並べると、3ヶ国の差はレンジの重なりのなかに収まります。金額そのものより見てほしいのは予算のブレやすさで、フィリピンは学費に学生寮と1日3食が含まれる構造なので総額を見積もりやすく、ニュージーランドとマルタは滞在先の選び方で総額が動きます。読みやすさで選ぶならフィリピン、下限の低さで選ぶならニュージーランド、という整理になります。金額はすべて2026年8月上旬時点の目安なので、最新の条件は自分で確認してください。
留学しながら現地で働くことはできますか?
国によります。この記事の7ヶ国のなかで、はっきり書けるのはオーストラリアとイギリスです。オーストラリアは学生ビザなら2週間あたり48時間まで働けます。短期のETA(電子観光ビザ)ではなく学生ビザが前提なので、3ヶ月以上の滞在を考えている人向けの選択肢です。逆にイギリスは、6ヶ月を超えて最長11ヶ月の語学コースに通うためのShort-term study visa(短期就学ビザ)では就労できません。イギリスで長く学ぶなら、資金計画は渡航前に完結させておく必要があります。他の国の就労の可否は条件が細かく分かれるので、検討する国が絞れた段階で個別に確認してください。なおワーキングホリデーという選択肢もありますが、年齢の上限や語学学校に通える期間の上限が国ごとに違うので、条件は国別に最新情報を確認してください。
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